救命講習を開催しました(Hands Only CPR)

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心肺蘇生
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本サイトにお越し頂きありがとうございます。

このサイトでは、私自身が心停止となった経験をお伝えしたり、救命法の普及活動について発信をしております。

今回は、とあるコワーキングスペースから救命講習の依頼を受けましたので、その模様をお伝えします。

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“Hands Only”の心肺蘇生法(CPR)

「人工呼吸はやらなくていいって聞いたよ」

あなたはそう認識していますか?もしくはどこかで聞いたことはありませんか?

人工呼吸はやることが望ましいです。やらなければならない人もいます。
あなたが単なる通りすがりの第三者で救助するのであれば「やらなくてもいい」のです。

詳しくは下の記事で。

人工呼吸はしなくてもよい?人工呼吸のやり方と回数について解説
心肺蘇生法 人工呼吸のやり方 回数 フェイスシールド ポケットマスク 使い方

今回は、胸骨圧迫のみの心肺蘇生法(Hands Only CPR)とAEDの使い方について講習を行いました。

コワーキングスペースって何?

さて、さらっとコワーキングスペースで救命講習を行ったと申し上げましたが、どんなところかご存知でしょうか。

簡単にいうと、
起業家や個人事業主、ノマドワーカーなどの働く場所に縛りがない環境で働いている人たちが、場所や設備、什器等を共有することで、経費の削減や利便性を得ながら仕事し、情報交換等もできて相乗効果が生まれる場所です。

図書館やカフェのようなオープンスペースとなっており、シェアオフィスやレンタルオフィスのような個室形態ではないのが特徴でしょう。

縁あって依頼を頂きましたので、講習をしてきました。
こちらのコワーキングスペース「YCS」は、白を基調にし、天井が高く、開放感がありますね。

山手線「代々木駅」から徒歩5分、小田急線「南新宿駅」から徒歩1分でアクセスも良いです!

新宿・代々木のコワーキングスペース(シェアオフィス/レンタルオフィス)YCS
南新宿駅1分、代々木駅6分にあるコワーキングスペースYCS。「大人のコーワーキング」をテーマに、働く場の提供に留まらず交流会やワークショップ、各種イベントなども企画しております。

今回の参加者

参加者は、実に幅広い業種業界の方にご参加いただきました。男性だけでなく、女性もいらっしゃいました。

  • デザイン会社の代表者
  • 会計事務所の代表者
  • 不動産会社の代表者
  • お金とビジネスの専門家
  • IT系 等
  • コワーキングスペースの方

皆さん働き方もそれぞれで、面白い方々が集まっているという印象でした。

テーマは「楽しく学ぶ一次救命処置」

様々な働き方をする人が同一スペースに共存する一方で、各人が黙々と仕事をしていると人と関わりを持つ機会もそれほど多くはないようです。こういう場所だからこそ、万が一の際の対処法を学んでおく必要がありますね。

多様な人がいる中で、今回は救命処置に興味をもってもらうために「楽しく学ぶ」に重きを置いて講習を行いました。

受講者の人数、時間、目的に合わせて講習内容をカスタマイズ可能です。パッケージされた講習ではないのが当方の強みです。一度お問合せください。

お問合せ

時間の制約もあり、今回は先述した通りHands Onlyの心肺蘇生法の講習となりました。

講習の内容

以下のような内容をお伝えしました。

「救命の連鎖」の重要性

119番通報をしてから救急車が来るまで 何分かかる?

あなたは、119番通報をしてから何分で救急車が来るかを知っていますか?

正解は 約8分です(平均)。

地域によってはもっとかかることもあるし、逆に早く来るケースもあります。
この「8分」を早いと感じるか遅いと感じるか、人それぞれだと思います。

救命の可能性と時間経過

こんなデータがあります。
あなたはどのように感じますか?

「心停止」になると時間が1分経過する毎に救命率が10%下がる、というものです。

どうですか?
「8分」がとても長く感じられますよね。
何もせずに救急車の到着を待っているだけだと、助かる可能性がどんどん少なくなってしまうのです。倒れた人が「心停止」だとすると、一刻も早く救命処置をしなければなりません。

救命の連鎖とは

救命の連鎖とは、心停止という生命の危機に陥った傷病者を救命するためには、次の4項目が鎖のように繋がって行われることが必要であるということを表しています。

救命の連鎖
① 心停止の予防

心停止の予防とは、突然死の可能性のある傷病を未然に防ぐことです。
小児では交通事故や溺水などによる不慮の事故を防ぐことが重要です。
成人では心疾患、脳卒中、窒息、熱中症、運動中の心停止などの初期の兆候を見逃さず、それによって心停止に至る前に医療機関で治療を開始することが重要です。

② 心停止の早期認識と通報

心停止の早期認識と通報とは、突然倒れたり、反応が無い人を見つけたら、直ちに心停止を疑い、大声で助けを求め、119番通報、AED搬送を依頼し(協力者がいない場合は自ら119番通報、AEDを持ってくる)、救急隊等が少しでも早く到着するように努めることです。

③ 早い心肺蘇生とAED(一次救命処置)

早い心肺蘇生とAED(一次救命処置)とは、救助者が行える救命処置(今回はHands Onlyの心肺蘇生とAEDの使用)です。
心停止の傷病者の社会復帰に大きな役割を果たします。

④ 救急隊や病院での処置(二次救命処置)

救急隊や病院での処置(二次救命処置)とは、専門的な治療で心拍を再開させ、社会復帰を目指した高度な治療を行うことです。

心肺蘇生

心肺蘇生の手順についてお伝えしました。

  • 周囲の安全確認
  • 反応の確認
  • 119番通報とAED搬送の依頼
  • 呼吸の確認
  • 胸骨圧迫

胸骨圧迫について

以下を説明した後、マネキンに対し胸骨圧迫をして頂きました。

  • 圧迫位置
    胸骨の下半分で「胸の真ん中」が目安となります
  • 押し方
    手の付け根の部分で、腕を伸ばし、垂直に押します
  • 強さ 約5cm沈むまでしっかり押す
  • 速さ 1分間に100~120回のテンポ
  • 圧迫を確実に解除する

胸骨圧迫にチャレンジ

参加者全員がマネキンに対し胸骨圧迫を行いました。

皆さん要領の通り圧迫が出来ていました。

今のマネキンはiPadなどの端末とBluetoothで接続し、圧迫の強さ、速さ、圧迫解除が出来ているかを定量的に確認が出来ます。
ご自身がちゃんと胸骨圧迫が出来るか確かめてみたい方は、ぜひ講習を受けてみてください。

AEDの使い方について

AEDについては、2つのことだけ覚えて頂きました。

  • AEDの電源を入れる
  • AEDの音声メッセージに従う

昨今、日本には約30種類のAEDが発売されているようです。各社で使いやすいよう知恵を絞った結果、AEDの操作方法などが異なります。
電源を入れる、そしてAEDから流れる音声メッセージに従う、ということを覚えておけばどんなAEDでも対応できます。

AEDの機能に関する誤解

AEDから流れる音声メッセージを聞いた方が、こんなことをおっしゃっていました。

「AEDがあれば、あとは全部、自動でやってくれるものだと思っていました」

パット貼らなきゃいけない

ショックボタン押さなきゃいけない

電気ショックの後は胸骨圧迫しないといけない

しかも、その前に反応と呼吸の確認、胸骨圧迫も必要ですって?

AEDは、魔法の機械でも、死んだ人を蘇らせる機械でもないんですよね。
一定の条件の下で使えて、再び正常な心拍が再開するには、人の力(AEDは人が判断して使う、ショック後は胸骨圧迫する)が必要なのです。

勘違いをしないでほしいのですが、この方は悪くありません。世の中が正しい情報を提供できていない現状があると考えています。「AEDさえあれば」と。AEDで救える命はありますが(私もその一人です)、それが全てではありません。

この方は、きっとショックだったと思います。ご自身の持っていたAEDの認識が崩れ去ったのですから。でもそれと同時に、AEDの使い方はもう忘れないでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
コワーキングスペースという珍しい場所で講習をしました。基本的にはどんな場所でも、その目的に合わせた講習を行えます。
胸骨圧迫とAEDの使い方にフォーカスしましたが、人工呼吸の練習も可能です。

気になった方はお気軽にお問い合わせください。

お問合せ

Twitter(@oymt3)もやっているのでDM送ってください!

最後までご覧頂きありがとうございました。

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